刃の角度「出刃包丁」編【研究#14】

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包丁 調理用具

14-1.出刃包丁色々

和包丁の代表格、出刃包丁。
分厚いのに加え切っ先から刃元にかけて刃の角度の微妙な変化が付けてあるという和包丁の特徴がよく出ています。
下の図(14-2)がそのモデルです。

14-2.出刃包丁 型モデル

身の厚さを変えるのと切刃の幅を変えるのの合わせ技で角度の変化が作ってあります。その結果、切っ先付近で柔らかい魚の肉をストレスなく切り込み、元付近で硬い骨を断ち切るようにできます。
これだけの角度の変化を切っ先から刃元にかけてきれいにつないでゆくのは、意識していないと研ぎきれないでしょう。切っ先付近をよく使う人はそこばかり研ぐという風に、次第に形が崩れてゆきます。気が付いた時には、形が大きく崩れています。すでにその時には、最初がどうだったかわからなくなっています。
料理の本職さんが当店にお越しになるのは、そんなときです。そして、仕上がった包丁を確認するときに「そうそう、最初はこんなだったよ!」と顔がパッと明るくなります。
「この形を保って研いでゆけるか行けないかはアナタ次第!!」

 

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