洋包丁の柄の破損(研究#5)

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包丁 調理用具

5.洋包丁の柄の破損

写真の包丁は、錆によって柄が破損し、すでに欠落しています。ナカゴは、錆びてはいますが、最初からこの形なのだと思います。

伝統的な造りの和包丁の場合は、錆びるのを見越して頑丈に作ってあり、柄の素材も朴など比較的柔らかいものを使いますが、洋包丁の場合は、紫檀や強化木などの耐久性の高い素材をつかって、水が入り込む様な隙間をなくし、リペット止めします。そして、形も握り心地や見た目を考えてシリーズごとに様々なデザインを採用します。

つまり、洋包丁の柄は消耗品では有りません。よって、ウチでは、洋包丁の柄の交換はできませんし、いたしません。ステンレスの場合、柄の内側から錆びる場合が多く、外側は大丈夫そうでも開いてみると骨粗鬆症のように中身がなくなっています。こうなってくると、「一見大丈夫そうでも破損が隠れている」訳で危険です。

志のあるお店では、ナカゴを溶接したり高価な木材を用意してカスタマイズしたりすることがありますが、とても高くついてしまうし、ご依頼主が考えるような「元通り」にはならないので当店では基本お断りしています。

(2020年5月)

ナカゴ破損【研究#6】

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