リードナイフ【#10】

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10-1.リードナイフ

オーボエやサックスの演奏者は、自分でリードの養生や削り加工をしなければならないそうです。市販のものでも削って調整することは多いらしく、その時によく使われるのが「リードナイフ」です。

強弱というかしなりを確認するために、厚みを明かりに透かして目視するとか、センサーを使って弾性を観るとか色々な方法がありますが、それは専門の演奏者に譲るとして、リードの観かた、削るのは出来ても、刃物の研ぎまではどうやら手が回らないようです。

リードナイフの研ぎを難しくしているのは、超真っ直ぐな刃とその角度の高さです。

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これだけ角度がある場合、気を許すと砥石の上で転ぶというかひっくり返ってしまいます。また、刃元から切っ先までムラ無く研ぐのにも、気を使います。包丁だと「平面は(裏以外)どこにも無い」ですし、ノミはまずこんなに幅はありません。鉋の刃は、微妙な「ムクリ」があってこれも完全な平面ではありません。刃元から先までちゃんと使える刃がついて、真っ直ぐで、ムラのない研ぎ面がついているとなると・・・ちょっと深呼吸してから研ぎに入りますね。

ご依頼主の一人である演奏者氏は、「真っ直ぐじゃなくても、なかなか刃が付かなくて」とご苦労されていたようでした。

最近は、より性能の良い砥石が開発されていて、少しは楽になりました。

あっ、砥石が高いのも研ぎのハードルを高くしていますね。

(2020年5月)

ジョイント考【#11

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