料理人である ご依頼主が中国土産として購入したという中華包丁。以前に、お持ち込みになった中華包丁は、日本製で、肉厚でいて厚みの調整も精密にされているブランド品でした。
こちらは、厚さ2mmほどの「ペラペラ」ですが、中心に鋼が入っている3層構造でした。中国では、包丁をグラインダーでバリバリ削って研ぐような消耗品の様に使うらしいので、薄くすることで、手入れの手間を省こうということかもしれません。
曰く「兵は槍に頼り、料理人はタン(湯:出汁)に頼る」だそうです。日本人なら「刀は武士の魂で、料理人の包丁と同じ」となりそうですが、色々違うのですね。
これだけ幅広の鋼材を焼き入れして平たいままにするのは、それだけで技術のいることです。研いでみたら多少ゆがんでいるのがわかりますが、そんなに気になりません。あきれるやら、感心するやら・・・